長年、駅前商店街の中で岐阜の街と人々を見守ってきた千賀本店。
　「おばあさんが嫁いで以来、千賀さんを愛用しているから娘の指輪もここで」と、二世代、三世代に渡ってお付き合いをしているご家族は数えきれないほど。こうして、古くからご縁のあるお客様が多いのも、100年という歴史の長さを物語る。

　本店1階フロアは宝石と時計の専門店で、それぞれスペシャリストが対応する。
　宝石ブースでは、世界最高のマスターカッター、カビ・トルコフスキー氏が手がける「アストラリスダイヤモンド」等、一流のジュエリーがその輝きを放っている。
　婚約指輪といえば、英国王室のキャサリン妃がダイアナ妃のサファイアを受け継いだが、このような宝石を通じてファミリーの思いを受け継ぐ“ビジュ ド ファミーユ”が、いま注目されている。これはヨーロッパで古くから伝わる習慣だが、千賀本店でも、ご家族で代々受け継いでいく宝石を買い求めるお客様が増えている。
　時計ブースは、グランドセイコーなどの正統派ウォッチを中心に、見ごたえのあるラインナップ。こちらでも「いつか息子が20歳になった時に受け継ぎたい」と、子どもの誕生記念にハイクラスウォッチを購入する男性客の姿が見受けられる。

　受け継がれる宝石と、受け継ぎたい時計——千賀本店は、商品を通してお客様のさまざまな人生の節目に立ち合う。
　「老舗という看板が、ときにお客様に緊張感を与えてしまうことがあるんです。入っていただければアットホームな雰囲気ですから、お気軽にお越しください」（春日井店長）。
　千賀本店ではこれからもお客様との信頼関係を大切にしながら、品質も確かな商品と親しみやすい接客で、次なる100年へと邁進し続ける。

千賀本店の2階は、メガネと補聴器を専門に取り扱うフロア。
　「メガネも補聴器も医療機器であり、からだの一部分となって働いてくれるツールです。快適に使っていただくためにも、ご購入後からが長いお付き合いになります」（村瀬店長）。

　人間にとって、視力も聴力も生きる上での大切な情報源。はっきり見えない、うまく聴き取れないことは、日常生活にすごく支障を来すことになる。
　千賀本店2階では、お客様一人ひとりにぴったり合ったメガネや補聴器をご提案させていただこうと、お客様からのヒアリングの時間を何よりも大切にしている。初めてご来店されたお客様に「最低でも１時間はみてくださいね」と言うのが、この道39年の村瀬店長の決まり文句。アフターフォローも含めて、接客は“丁寧に、ゆっくりと”を徹底する。
　お客様がからだを動かすことがお好きなのか、どんな趣味をお持ちか、パソコンを使われるのか、車の運転をされるかなど、何気ないおしゃべりをするように日常の過ごし方を聞きながら、じっくりとお困りごとを導いていく。
　そうすることで、視力測定や聴力測定の数値だけでは見えてこない、どういうメガネや補聴器が必要なのかが見えてくるという。

　「お客様からの『うちの祖母も母も、千賀さんでメガネを買っているんです』というお話は、どなたから聞いてもうれしいですね。またその次の世代へと受け継いでいけるよう、私たちも変わらないサービスを届けていかなければと思います」（村瀬店長）。
　2017年6月のリニューアルに伴い、補聴器コーナーにサラウンド型のスピーカーを設置し聴力測定がよりパワーアップ。これまで以上に、お客様にぴったりとフィットするツールを提案していく。